“波の音は記憶を混ぜ合わせる”
インスタレーション / 大島と東京で集めた音、写真、小学校にあったロッカー / 2019年
“Waves - Mix - Memories”
Sound Installation / Sounds Materials Recorded at Oshima and My Hometown, Photos, Lockers found at Former Habu Elementary School / 2019

国際現代美術展「アートアイランズ TOKYO 2019」にて、
伊豆大島の廃小学校の廊下・階段・小部屋を展示場所とし滞在制作したサウンドインスタレーション。

音は、その場所を最も強く思い出させる要素である。
サウンドインスタレーションがもたらすものは、「今・ここ」に「かつて・どこか」を体感させる時空の転移であり、
形がなくとも具体的なイメージを想起させる点が面白い、鑑賞者の記憶とともにその音が共有できるかぎり。

旧波浮小学校は、船をイメージした意匠が至る所にみられる。
ここが海だとしたら、波の音を館内に響かせることで、その船は想像の中で動き出すかもしれない。
海と、「小学校」についての個人的な記憶を作品にしようと考えた。

1階階段下の小部屋では、「旧波浮小学校校歌」や起立礼着席・百人一首の朗読、
階段では、この場所や東京の公共空間で録音した行き交う足音、
廊下では、作者の小学校時代の記憶をもとに、合唱やラジオ体操、子どもの声を
大島へ向かう船上で聞こえた波の音とミックスして流した。

Art Islands Tokyo 2019

2019.8.31. - 9.8.

© 2019 YUKI TSUCHIYA / yukichico

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